月経カップを利用した感想~最高に快適です
こんにちは。
今回は日本ではまだあまり普及していない月経カップについて記事を書きます。
(私は2019年5月現在で凡そ1年程度の使用しています)
月経にどう対処したらいいかで別記事を書きましたので、特に男性でこの記事にたどり着いた方は緊急事態であればこちらを先に確認してください。
最初に結論だけ言っておくと、月経カップはかなりおすすめ。ぜひ利用してほしいです。
ただし、(特に経血量の多い日の)夜寝ている間などどうしても生理用ナプキンと併用しなければならない場合があるので、月経カップ1個で一生快適、とはいかないです。
気軽にお試しとして買うにはちょっとお高いのですが、コスパが最強なので迷っているなら試していただきたいです。
月経カップって?
日本では本当に普及していないのでこの単語で検索かけている時点で何らかの情報をお持ちなのではないかと思いますが改めてご紹介から。
月経カップとは生理用品の一種で、タンポンのように膣内に挿入したシリコン(かTPE)のカップで経血を受け止め、お手洗いに行ったときにたまったカップを取り出して経血を捨て、再びカップを装着して使用します。
☆なぜ見かけないか
いきなり余談ですが、日本の法律上(薬事法第42条第2項の規定に基づいて発行されている生理処理用品基準)では「生理用品」とは、ナプキンやタンポンに代表される「経血を吸収処理することを目的とする」とされているため、吸収処理しない月経カップは生理用品として扱われていません。この法律に対応した「生理用品」については販売時するときに開発費と販売のための費用が安くなるので、「生理用品」カテゴリに入っていない月経カップの開発・販売・普及がいまいち送れてしまっているのではないかと思います。
この基準、昭和45年とかに作られたものなので、ぜひ女性議員を入れたメンバーで見直しを入れてほしいと思います。政治家の男性がニーズをくみ取るのは控えめに言って無理だと思いますので…。
外国では数十年前からそれぞれの国の薬事法相当の法律で認可されています。スクーンカップについては日本の医薬品医療機器等法にて届け出・認可されたもの、メルーナカップは医療機器商品として届け出・認可されたもののことです。(それぞれの公式販売サイトより)
さて、話を戻しまして。
基本的には医療用のシリコン(やTPE)で出来ていますので、煮沸消毒・酸素系漂白剤による漂白が可能です。
繰り返し使うことができるので大変経済的で、またタンポンと同じように膣内に挿入して使用するので単体で使用している限り服のラインにも出ないですし、お風呂などに入っても経血が流れ出る心配をしなくても大丈夫という画期的な製品です。運動もできます。
今のところは生理用品に類していないので薬局だとかドラッグストアでは見かけないのですが、楽天市場など通販サイト、メーカー個別のサイトでは取り扱われています。
基本的には釣鐘のような形をしていて、容量(経血の受け止め量)、目盛りの有無、取っ手(カップの底に伸びている棒状の部分)が違うくらいで機能も使い方も差がないので選びやすい商品です。
↓はその一例です。(楽天さんのリンクです)
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使い方とコツ
先にも少し述べましたが、このシリコンのカップ
①まず、口を押しつぶして挿入しやすいように変形させ、挿入します。
②全体が入ってから手を放すとシリコンの弾力で再度カップの形になります。これで装着完了。
ただ、②のコツを掴むまでちょっと難しかったです。
浅いところで手を放してしまうとかなり痛い。製品の特長でもあるのですが、一回カップの形に開いてしまうと粘膜にピッタリ張り付くので、再度変形させて取り出すのは入れる時よりも難しくなります。(もちろん入れるときより難しいだけなので焦らなければ大丈夫です)
私はしっかり入れてから手を放してもカップが開いたかどうか良くわからなかったので、
一旦抜ける手前まで引っ張りだしていました。たまにカップが開いていなかったときも、引っ張っているうちに開いたのが分かることもありましたので「一旦入れてから引っ張って手前まで持ってきて、再度押し込む」という工程をお勧めしたいです。
一旦入れてしまえば、あとは次に経血を処理するまではそのまま過ごします。
経血量が多い時にはお手洗いに行くより前のタイミングで様子を見た方がいいこともありますが、生理用ナプキンなどでは色のインパクトや、面積当たりの処理能力を考えて交換しますが、月経カップでは本当に経血量だけで考えることができるので概ねの方は処理タイミングが間延びするはずです。
③お手洗いにて経血を処理。カップを取り出して、経血を便器内へ落として経血自体の処理は終了。A.取り出したカップをその場で洗浄して再度装着、あるいはB.2個目のカップに取り換えて装着、の2パターンがメジャーのようです。
このA/Bについてどちらを採用するかはお好みと環境、衛生感で分かれるのではないかと思います。
ちなみに私はA。洗浄についても、トイレットペーパーであらかたの経血を拭い落して再度使用しています。経血が空気に触れていないのでほぼ腐敗/酸化していない、膣内には殺菌作用がある、一度の月経サイクルが終わったら消毒している、ということからそうしていますが、我ながら結構強気な使い方だと思います。
洗浄用に水を入れたボトルを持ってくるだとか流せるタイプでアルコールフリーの除菌ペーパーを準備するだとか、やりようは色々ありますので衛生的にご利用ください。
☆大変残念ですが量が多めの日の夜については生理用ナプキンと併用することになります。経血量が多い日の寝ている間に月経カップの容量を超えてしまうのはある種、しかたのないことです。
逆に言えば日中は経血量が多くても処理さえできれば月経カップ1個でなんの不安もなく過ごせるので一度の月経につき夜用のナプキン2枚程度の消費しかしないので、経済的にものすごく助かります。(私は不安になるのが嫌で経血量が多いor多くなりそうな日の日中は布ナプキンと併用しています)
失敗談と対策
1度(で済んでいるのは幸いですね)カップを取り出すときに、押しつぶすようにして取り出したため、ちょっと油断した隙に手の中でカップがポコンッと開いてしまい、カップの淵だか空気穴だかに不着していた経血が周囲に飛んでしまいました。
お手洗いがタイル張りだったためすぐに拭えた&服には飛んでこなかったようなので事なきを得ましたが、それ以降はトイレットペーパーで包み、拭いながら取り出すようにしています。手も汚れにくくなるので、おすすめです。
お手入れ
どのメーカーのものでもよほど悪質なものでなければ医療用の素材で出来ていますので取り扱いに神経質になる必要がありませんが、体内に入れるものなのでアルコール消毒はNG、一般的に手に入る濃度であればすぐには問題にならないと思いますが塩素漂白は避けた方がいいでしょう。
月経期間中、どんなに経血量が少なくても12時間に1度はカップを取り出して拭うなり洗浄し、日に1度は濯ぎ洗いをします。消毒はお好みで行ってください。(消毒まですると作業時間の都合カップが複数個必要になってくると思います)
月経期間が終わったら消毒をしておきましょう。煮沸消毒か、オキシドールや酸素系漂白剤(一般に手に入る濃度を超えないようにすること)につけて消毒します。
使用しているうちにどうしても変色してくるのですが、オキシドール、酸素系漂白剤につけておけば綺麗になります。
次の月経期間までは商品についてきた保管用の袋に入れるなど、蒸れたりしない清潔な環境で保管しておきます。
煮沸消毒用の容器で個人的におすすめなのは、無印良品などで売っている電子レンジ対応耐熱空気弁付きタッパーの容器。200℃以上に耐えるので、水が沸騰してから5~10分レンジにかけても大丈夫。
水の量によってはレンジ内で吹きこぼれますが、お湯なので無害です。
使い方から考える選び方
>容量
経血量が多い方は大きめのサイズを選びたいですね。しかし性交渉経験のない方はきつく感じることがあるようなので、普通サイズにしておくのが無難でしょう。使い方に慣れてから2個目に買うものを大きいサイズにするのもありです。
>カップの底の棒(ステム)
膣内から引っ張りだすときに使うのですが、切って長さを変えられるタイプのものは切らないと邪魔になる長さなので鋏で切りましょう。挿入した後ショーツに当たるようでは長すぎます。ちょっとイキめばカップ自体が下りてくるのであまり神経質になる必要はありませんが、ステムをトイレットペーパー越しにつまんで引っ張り出すとやはり楽&手が汚れにくいので切りすぎないように。
>色/目盛り
お好みでいいでしょう。
色については、シリコン及び血液の特性上しばらく使っていると変色してきます。月経が終わった後で消毒するのに合わせて過酸化水素水(オキシドール)や酸素系漂白剤で綺麗にすることになりますが、使用中気にならないようにしたい、などあれば色付きを買ってみるというのも手です。
目盛りで経血量を確かめて何になる、と思うかもしれませんが、あまりに経血量が多いとか、生理痛がひどい場合はなにがしかの婦人病の影響である可能性があります。そういう時に概ねの経血量を知っているというのは役に立ちます。あと、単純に目盛り付きの商品もあると知ってしまうと、目盛りつきにしておくんだったかな、と思うことがあります。
吸収するタイプの生理用品だと経血量が良く分からないのですが月経カップだと概ねの目安がつくので今月はちょっと少ないなーなど感覚が分かりやすいのでおすすめです。
>個数
耐久性が良いのでかなりの期間お世話になることを考えた値段設定らしく、あまり気軽に買い足せるものではありません。しかし、最終的には1個ではなく2個の購入をお勧めします。
1つは非常用といいますか、職場に置いておいたり、バッグにいれておく用です。ナプキンなどと違って、1個あれば突然の事態にも完璧に対処できるので必要投資と思いましょう。ただ2個目を購入するのは1個目をちょっと使ってみてからにしましょう。合わない方もいらっしゃいますし、最初のものより容量を大きくして買うだとか、考えてみるべきことは色々あります。なんといってもいいお値段なので追加購入は使ってから考えましょう。
>価格
あまりにも安いものは特に、ですが医療機器として登録が受けられているか確認しましょう。そういう意味でも有名どころは安心感があります。その有名どころの商品で4~6,000円弱するのですが、体質に合わないという場合を除けば5~10年ほど使用できるため、必ずお得になります。
メリット
ナプキンやタンポンに比べると経済的には圧倒的に有利です。月経カップ単体であればゴミ(=洗浄に使う用具)もほとんど出ないです。
使用中の臭い・モレもなく、肌には触れないので蒸れたりかぶれたりもしないです。ナプキンやタンポンは経血がしみ込んだ箇所によってもうちょっと頑張れるだろ!という段階でモレてしまったり、肌に濡れた感触が触れたりしてしまいますがそういったことがなくなります。
1個のカップで1期間を乗り切ることができるので、旅行の時でも荷物にならず、想定していた日程とズレていたときでも非常用の1個があれば安心して乗り切れます。
また、そろそろ月経がはじまるかな、という時にも使い捨てではないので気兼ねなく装着しておくことができます。まだだったかー、という日も洗ってまた次の日に備えて装着しておけばいいのです。逆にそろそろ終わるはずなんだけど、という時にもとりあえずつけておけます。ナプキンやタンポンだと無駄になってしまう感じがしていたので、とても気が楽になりました。
デメリット&使用に向いていない人
デメリットとしては貸し借りが不可能なところです。替えのものであったとしても衛生的に貸し借りは慎むべきでしょう。
また、使用にあたって慣れが必要です。最初のうちは特にナプキンを併用するなどして不慮の事故を防ぎましょう。(挿入後の開きが不十分だと受け止めがうまくいかず、モレが発生します。また、サイズが極端に合わないとモレるそうですが未検証です)
経血量が多い日の就寝中については個人差はありますが、月経カップだけで乗り切るのは難しい人もいます。というか特に多い日、などとなってしまうと無理です。そのため完全に月経カップ1個で一生を乗り切るということは難しいです。結局生理用ナプキンも必要になってしまう、というのもデメリットに数えられるでしょう。
また、使用に向いていない人がいるのも事実です。
①血液を見るのが苦手な人。②挿入するタイプの生理用品の使用に抵抗がある人。③月経期間が終わった後に消毒するのが面倒な人。以上3タイプの人は折り合いがつけられるか真剣に検討したうえで購入しましょう。
①に当てはまる人については結構辛いかもしれません。従来のあまり中身を見ずに捨ててしまえるタイプの方が気が楽だと思います。②も衛生感的に無理、とか膣内に指を入れる局面も発生する可能性がありますので苦手な方はちょっと考えましょう。
しかし、慣れれば平気だと思うというレベルであれば是非使用をお勧めしたいです。
本当にとても経済的で、楽なのでぜひおすすめしたいです。
【初心者向け】月経カップ スクーンカップ(送料無料) 生理カップ モレなし、ムレなし、ニオイなし。タンポン や サニタリー ナプキンにつぐ第3の新しい 生理用品 色:ホープ(ピンク) 価格:4,890円 |